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法律の記事一覧(49件)
バイトに関する法律
アルバイトやパートなど企業などの雇用されている労働者を守るため、さまざまな法律があります。ここでは、労働時間や給与、退職のルールなど、気になる人が多い「働くに関する法律」について解説します。
【目次】
労働時間、休憩時間、休日、有給休暇について
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労働時間や休憩、休日や有休のルールは雇用形態に限らず、労働基準法で定められています。
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労働時間の上限は、原則、休憩時間を除き1日8時間以内、1週間で40時間以内と定められています。これを超えると時間外労働(残業)となります。
なお、18歳未満は、22時~翌5時の深夜労働が禁止されています。18歳の誕生日以降は深夜帯も法律上は働けることになります。
労働時間
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1日の中の休憩時間にも法律上の規定があり、雇用形態関係なく適用されます。労働時間が6時間超8時間以下で45分以上、8時間超で1時間以上の休憩を雇用主は労働者に与えるルールとなっています。休憩時間中は労働ではないため時給の対象にはなりません。
休憩時間
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休日は、最低でも週1回(または4週間に4回)以上労働者に与える必要があり、これを「法定休日」と言います。この規定以上に会社が独自で与える休日は「所定休日」と言います。
休日手当の対象となるのは、法定休日での労働となります。
休日
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有給もアルバイト・パート関係なく、条件を満たすと付与されます。働き始めてから6か月間、約束した労働日の8割以上出勤すると、有給が発生します。
有給休暇
残業手当、深夜手当、休日手当について
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アルバイトやパートに限らず、残業手当などの割増賃金は支給され、これも労働基準法に定められています。
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1日8時間を超える労働や週40時間を超える労働には、超えた労働時間に対して通常の賃金の1.25倍以上の賃金が時間外手当として支給されます。さらに、1か月に60時間を超える時間外労働の割増率は1.5倍以上となります(2023年4月からは中小企業にも適用)。
時間外手当 (残業代)
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夜22時~翌朝5時までの労働には、深夜労働手当として通常の賃金の1.25倍以上の賃金を支給する必要があります。
深夜手当
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休日手当の対象になるのは、法定休日に労働した分です。割増手当は通常の賃金の1.35倍以上とされています。
休日手当
給料、待遇について
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給料の基本は労働基準法や最低賃金法、アルバイトパートと正社員との格差についてはパートタイム労働法などの法律が関係します。
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労働基準法では、給料などの賃金は、(1)通貨で、(2)直接労働者に、(3)全額を、(4)毎月1回以上、(5)一定の期日を定めて支払わなければならない(賃金支払の五原則)としています。そのため、給与が振込の場合は、本人名義の口座が必要です。支払いのタイミングは月1回、月2回、毎週、即日など、雇用先によって違いがあります。
給与の支払い方法
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基本給の最低賃金は都道府県別に定められており、毎年10月頃に見直されています。アルバイトやパートの時給も試用期間中に限らず、この基準を上回ることが原則必要です。
基本給
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アルバイトやパートは、正社員と比べると業務内容が限られ、契約期間や労働時間が短い傾向にあり、結果、給料や福利厚生などの待遇に差があるケースが多いです。実情で職務内容に差がない場合は、パートタイム労働法により、労働時間や契約期間に限らず、正社員と同等の待遇にするよう環境整備が進んでいます。
仕事内容と待遇
退職、解雇について
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アルバイトやパートを自分から申し出て辞める場合は、雇用期間に定めのない人は、民法では14日前に退職の意思を伝えればよいとなっています。雇用期間に定めがある人は原則期間終了まで辞めることはできません。ですが、いずれの場合もやむを得ない理由で雇用主と合意できれば、これに限らず辞めることも可能です。
自ら退職する場合
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会社が解雇を行う場合には、合理的な解雇理由が必要となり、不当な解雇は法律で無効となります。また、解雇は、30日前までにその予告をするか、最低30日分の平均賃金を解雇予告手当として支払わなければなりません(労働基準法第二十条)。ただし、日雇い、2カ月以内の短期雇用契約者、季節的業務に4カ月以内で使用される労働者、試用期間中で働き始めて2週間以内の労働者は、解雇予告手当をもらうことができません。
解雇された場合
労働条件の通知について
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採用が決まると、給与や労働時間などを示す労働条件の通知が雇用主には義務付けられています。アルバイトやパートの場合、時給などの給与のみでなく、シフト日数や時間、雇用期間の有無などの確認もしておきましょう。退職に関する事項も明示が義務付けられています。
会社が労働基準法やその他法律に違反している場合
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労働条件が最初の説明と違う、残業代が支払われないなどの問題がある場合は、まずは上司や会社の人事部や法務部などに相談してみましょう。それでも対応をしてくれないという場合には、地域を管轄する労働基準監督署に相談することができます。労働基準監督署は、会社など事業所が労働関係法令を守って運用しているかを監督する国の機関です。
ただし、労働基準監督署は、あくまで会社の労働基準法違反の有無を調査し、是正する機関のため、個人の労働問題の解決のために動くことはあまりありません。会社や上司に話しても改善が見られない場合は、別のアルバイト先を探すのもいいかもしれません。
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